野菜作りと肥料 … 残留硝酸塩に関しての備忘録

2023年1月24日

最近は、農薬の問題だけではなく「化学肥料」の使用状況にも要注意!


化学肥料栽培の『超危険な野菜』

なんて事も騒がれているそうで・・・ 中森明菜さんの「少女A」の歌詞には

♪ 早熟なのはしかたないけど、似たようなこと誰でもしているのよ ♪

というフレーズがありましたが

これは家庭菜園にもありがちな事でして、植物の栄養素である硝酸態窒素に含まれる
硝酸塩は唾液と反応して亜硝酸塩(ニトロソアミン)へと変化するので有害かもと …。

という事は、もしや? 化成肥料を使わない有機栽培でも「未熟な堆肥を与えすぎたら
同じ事では? と気になった事を調べてみました。

今回は、菜園’s (サイエンス)ビギナーが陥りやすい「早熟堆肥が及ぼす影響」と
「残留硝酸塩」に関しての備忘録となります。

♪ 野菜のこと 知らなすぎるのあなた… ♪

という訳で、さっそく … 。

 

自分が野菜作りを始めるようになって、まずわからなかった事が

肥料 」や「 堆肥 」の事でした。

今回それらの肥料が「どう影響を及ぼしているのか」? がテーマで
安全な食材を食べる、又その為の知識を得るには生産者サイドに立ってみる事が
より一層わかってくるような気もしていました。

私自身も「有機栽培」についての定義は
未だに良くわかっていなかったりします。 また、調べると意外と曖昧というか

矛盾を感じる部分もあります。

今回はその辺りには触れませんけど、漠然と農薬は使わないで
「有機栽培」で育ててみたい! と、思っている方は多いと思いますし

ワタシのように、♪ 特別じゃないどこにでもいるわ ♪ 的な
菜園「 ビギナーA 」さん目線で調べてみた事の情報シェアとなりますで、あしからず。

まず最初ですが、菜園ビギナーが理解しなくてはならない事に

植物の成長に関わっている「 窒素 N、リン酸 P、カリウム K 」の三要素と
これらを含む肥料の種類と成分、そしてどのように植物の成長に関わっているか?が
ありますよね!!

次に今回のテーマである、冒頭で紹介した化学肥料による「 残留硝酸塩 」の有害性だが

この問題は有機栽培において、「土作り」や「肥料作り」ともに関係してくる処でして
それには、「 窒素過剰 」 や「 窒素飢餓 」などの事を理解しておく必要があります。

 

えっ? 有機栽培は安全じゃないの?

そう思われた方は勘の良い方で、有機栽培と言えど安全とは言い切れないというのが
オイラも気になったポイントでした。

これは人間の健康にも言える事ですけど、栄養の摂りすぎも
野菜の生育や、菜調?(体調)に影響してくる事は当たり前で

よく陥りがちなのが、肥料を与え過ぎでメタボ野菜になってしまい
且、土壌が 「 窒素過剰」 となっている場合です。

窒素過剰の場合、虫は栄養素を目当てに野菜に寄ってくると言われていますし
生産者は「 虫が寄ってくる野菜は美味しい! 」と思っている場合もあるという。

野菜にとっては、病気の原因になりうる「菌」が好むような土壌環境に
なってしまっているミステイクでして

過保護故に野菜が育たない環境となってしまっています。

このような場合、硝酸態窒素の濃度が濃くなっている可能性があります・・・
 

また逆に、オイラの様なビンボー生産者の場合ですと

「 肥料なんぞ悠長に与れない 」! 否、厳しい生存競争に勝ち抜いてこそ
強い野菜が育つ! なんて思いがちなのですが

そのようなスーパー野菜を育てるには、調和のとれた「土壌環境」を
作り上げる必要があって、無学が只の放任栽培をしたって

それは「育菜放棄」となってしまっている場合が多く、これはスパルタ栽培とも
ちょっと違ったニュアンスとなる。

人間はけっこーな歳月をかけて、野菜を食べられるように品種改良を重ねてきていますので

元来、「野生の野菜」が美味しい? は、疑問ですし

そもそも野菜だって、食われる事など想定なく生を享けているはずですし・・・ね。

それでも、弱肉強食の「レッドショルダー野菜」を栽培しようとすれば
並々ならぬ試行錯誤と多くの犠牲が必要となるでしょう。

スーパー野菜を育てるにはペールゼン閣下のような変態性が必須かも!!

農業も近年まで「効率性」と「利便性」が追求されて尊い犠牲の上に
PS(パーフェクトソルジャー)の様な野菜の栽培方法が確立されてきました。

これは例えると「化学肥料」に頼った「近代農業」「慣行農法」とも言えます。

一方、奇跡的に何も手を加えず最強であった「異能生存体」の
キリコキュービー野菜を作り出そうというのが、自然農法家の定めというか

これまたひとつの目標かもしれません。


自然と調和のとれた「ユニーク野菜」への栽培方法は果てしなく続くのでしょう。

残念なのが近代農法の弊害は、利便性・効率性を追求した結果! が招いた負のループ。

化学肥料・農薬の多投入 → 虫が寄ってくる・土が痩せる(土壌汚染・環境悪化)
→ 作物が痩せる → 更なる化学肥料・農薬の多投入

という∞ループによって、行き着く先は「砂漠化」なのだそうで
こうした負のスパイラルは、人間の病気に対する薬の新たな弊害といった

医原病」との関係に良く似ています。

また一見、化学肥料や農薬に頼らず、家畜の糞尿や雑草から作った堆肥などの
動植物質( =有機 )肥料で " 安全 " に野菜を育てたいと思っていても

オーガニック( =有機の )故に、未熟な堆肥(有機物)を施すと
微生物の働き具合によっては、「 窒素過多・飢餓 」等の問題も起こってくるのが味噌で

何故なら、肥料は植物に吸収されやすい形( 無機物 )にする必要があるからで
有機物は「微生物」に「分解」して貰わないといけないからです。

微生物も生き物ですから、農薬とも関係してきそうですよね!!
 

このあたりが「残留硝酸塩」の有害性を理解するのに、えらくメンドクサイところだったのですが

有機栽培は、肥料や堆肥がアンモニア成分 → 土壌微生物が分解 → 硝酸態窒素へと変化して
植物に吸収されるので
、有機物が無機物に変換される必要があるって事で

その役割は「微生物」が担っている。

これについては松本自然農園さんの説明がわかりやすかった!
 

そして、冒頭の「 硝酸態窒素の弊害 」は、仮に化学肥料を使わない
有機栽培であっても同じように危険を伴う事もあるのでは?って事が

個人的に悶々としていたポイントでして

「 硝酸態窒素の弊害 」は、ブルーベイビー症候群が有名事例として
ネットではとりあげられている事が多いですけど

体内に窒息状態をつくりだすメトヘモグロビン血症

これは、子育て中のママさんでしたら余計に気になってしまう情報ですね。

但し、良く調べてみると乳児のブルーベビー症候群は、細菌の多く含まれた地下水が原因であって

硝酸態窒素そのものよりも地下水の衛生に気をつけるべきであり、調理や加工から時間がたって
細菌が増えた状態になると、硝酸還元菌も増え亜硝酸が増えることにより危険が増すという事で

発がん性についても多くの研究があるが、その因果関係は認められてはいないらしい。

作物体中の硝酸態窒素を減らすために何が必要か
 

このように、対極的な情報が溢れるのが今のネット世界だと思うが

一部だけをピックアップして記事を作っていたりすると、結果的には自サイトの販売などに

ミスリードすると思えるような健康情報サイトも多く、問題提起されている内用を
知るきっかけには良いが、鵜呑みにするのは浅はかだなと思います。

オイラの場合は自分が食うものが安全か?を模索しているだけで

試行錯誤を繰り返しながら、美味しい野菜を作れるようになりたいなと
今回は残留硝酸塩についての備忘録でした。

そして案の定ミスリードですけど、世田谷区のショップに
収穫できたお野菜を届けさせて貰いました。

もちろん化成肥料・無化学肥料で育てた野菜ですし、喜んで頂けたら幸いです。

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