⑤ 筋肉の柔軟性と反射
軽ーい運動を行っただけで 「 筋肉痛になってしまった!」ヾ( ゚∀゚)ノ゙
30代も半ばを越えてくると体力の低下を嘆く人がいます。かくいう私もその1人。
でもこれ実は、運動量の問題ではなく「 筋肉の柔軟性 」にも問題があるようです。
どうして軽い運動をしただけなのに筋肉痛を起こしてしまうのか?
前回、意識でコントロールできない反射は、非常に厄介な問題! ですと
反射の影響を説明してみました。
だとすると、これは柔軟性が低下した筋肉が無理に伸ばされ、組織破壊を起こし
易くなったからではないでしょうか?
若い時って、体も柔軟で、筋肉も ” 伸び縮み “ に対して柔軟性がありますが
悲しいかな、年齢を重ねると徐々に筋肉も硬くなり、伸び縮みに対する
対応力も衰えてきます。
だからちょっとしたことでも無理に筋肉を傷め、組織破壊を起こしやすくなります。
するとどうなるでしょうか?
もう皆さんなら反射が促進される事がわかりますね!
軽い運動で筋肉痛になるのは、このような原因からで治療や怪我の予防には
運動量よりも筋肉の柔軟性に目をむけるべきです。
しかし、よくお年寄りの患者さんから話を伺ったりしますと、お医者さんから
「 筋力をつけなさい! 」 ( ̄з ̄)Y~~~~スパーッ
と、指導され 「 無理に腹筋や大腿四頭筋を鍛える 」運動をされている方が
未だに多くいらっしゃいます。
ですが無理に運動をしたら、余計に筋肉を傷めてしまうのではないか?
そう思うことがよくあります。
筋力をつけるより、反射を起こさないよう柔軟性を取り戻すほうがよっぽど大切!
また、最高の医学は 『 予防 』 と称されますが、慢性の凝りや痛みが出る前に
筋肉の柔軟性を維持するように努める … それが何よりです。
腰痛や肩凝りの酷い患者さんを触診してみると、筋肉の内部にコリコリとした
硬いものを感じる事があります。
こうした解りやすい “ コリコリ “ は、組織の修復が一部不完全に再生した
ものと考えられていて、専門用語で筋硬結 ( きんこうけつ ) や
策状硬結 ( さくじょうこうけつ ) なんて呼び方をされています。
この筋硬結は急にできたものではありません。
何年もかけて、徐々に出来てきたものだそうです。
そして筋硬結を起こした部分は、壊れた細胞と正常な細胞が入り混じった状態 で
かたーい部分というのは筋線維の一部が 異常収縮を起こしている状態らしい。
筋硬結の出来る要因には、様々な可能性がありますが、一般的には
若い時、部活やクラブ活動などで筋肉を傷めるほどのオーバーワークを行ったり
間違った運動や体の酷使で “ 筋繊維が壊れたなごり “ だと思われます。
当然 「 反射の悪循環 」 も起こしやすく、年月が経つにつれて顕著になってくる。
また、専門用語で筋肉が「 縮もう縮もう 」 とする状態を
スパズム ( 攣縮 )といいます。
肩こりなど「 凝り 」がある部分というのは、筋肉がスパズムを起こして
過度に収縮して硬くなった状態で、局所的に循環不良が発生しやすく
圧迫( 揉んだり・叩いたり )されると痛みを感じる事が多いです。
なぜなら、筋肉は動かすと酸素や栄養を消費しますから ・・・
つまり、筋細胞中では新たな物質交換が必要となるが、循環不良があると
「 栄養や酸素、老廃物の交換・排泄に不備がでてきます。」
当然細胞はダメージを受けやすいですね!
ダメージを受けた細胞は “ 痛みを発する物質 ( ※ 発痛物質 )“ を
放出しはじめました。 痛みを感じれば、体や精神まで緊張してきますね。
すると反射が促進されて・・・ この悪循環が繰り返されることに …
また、筋肉の硬化が少ない間は、揉まれても 「 痛い・くすぐったい 」と
感じるのに対して、硬化が強くなるとスパズムが慢性化しているので
「 効かない ・ もっと強く! 」と
“ かなり強い刺激 “ を受けないと “ 気持ち良さを “ 感じることができません!
マッサージ慣れした方っていませんか?
施術者泣かせの患者さんっていないでしょうか?
でも必要以上に強く揉んで・・・ これって本当に効果あるのでしょうか …
マッサージや指圧では、唯強く圧せば良いと思っている施術者もいるようですが
理論も曖昧で的外れな治療となると “ 組織破壊 “ を起こしかねません。
そのことを理解しておくのも、重要なのではと思います。
次回で最後! 「 ストレスも反射を促進させる 」です。
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