③ 慢性痛や凝りの要因
「 改善してもおかしくない時期に、まだ痛みが残っている…? 」
そんな状態が 「 慢性痛 」 だと言うのが 前回 のお話の続きです。
どうして “ 改善してもおかしくない時期に、痛みが残っているのでしょうね? “
前回 痛みには
「 ① 組織の修復を促進させる作用 」
「 ② 痛みを出して動かないように警告する 」
役割があると説明がありましたが、組織の修復が完了すれば痛みもなくなるはずです!
何故痛みが残っているのでしょうか?
実は、そこに 「 反射 」 という体のメカニズムが関与していると思われます。
反射?っ ・・・ て
私達の体には、意識をしなくても体が勝手に反応してしまう生理現象がいくつかあります。
有名なのが 「 膝蓋腱反射 」。 ( 膝下を叩くと下肢がピクッと持ち上がる )
このような現象を一般に 「 反射 」と言います。
これ以外にも、熱湯と気づかず触わってしまったり、ドアに手を挟んでしまった時などは
瞬間的に手を引っ込めます! これも逃避行動と言われる「反射」で
身の危険を守るために、無くてはならない必要な反応です。
反射という位ですから、頭 ( 思考活動 )で考えたりはしません!。
体が、勝手に反応してしまうのです。
すなわち 「 反射が起きたら → 筋肉は縮む 」 唯それだけ。
いたってシンプルなシステムです。
これは一刻も早く! 動く必要性があるからで、「 脳(思考)を介さずに 」
このような機序が働くとされています。
一瞬の対処が必要な時に考えて行動したら手遅れだからでしょう。
実はこの 「 反射 」が、慢性の痛みや 凝り と、深~く関係しているのでは
ないかと思われます。
少しむずかしいかもしれませんが “ 筋肉などの軟部組織破壊に伴った反射 ”
とでも言いましょうか ・・・
反射が起こる場合の神経の伝達方法をみていきましょう。
反射の場合は “ 通常と異なったルート“ で、筋肉を収縮させています。
ここがポイント!
通常、 「 痛みの情報は、脊髄を通って脳に伝わる 」そう説明してきました。
( 図・上 ) a の感覚神経は脳に向かって矢印が伸びています。
しかし反射が起こる場合 ( 図・下 )は、情報がすぐ 「 脊髄内で折り返され 」
感覚神経 a から b の 運動神経へ最短ルートで伝わって筋肉を収縮させています。
一刻も早く反応するため、身体の工夫したのでしょうね!!
これは体にとっても必要な反応で、非常に良くできたメカニズムなのですが
実はこのメカニズム故に、慢性の凝りや痛みを引き起こしている可能性が
ありそうなのです。
当然反射は、" 意識でコントロールできませんから " 反射によって形勢された
慢性の凝りや痛みというのは非常に厄介な問題にもなりえそうで・・・
いまいちピンとこない説明だと思いますので、少しづつ、順を追って掘り下げていきます。
次回は どう反射が影響するか 説明してみようと思います。
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