アナトミートレインと経筋
「 アナトミートレイン 」 という本が出版されてから随分経ちますが
徒手運動療法系に関るボディワーカーさんに
「 筋・筋膜系の連結や連動 」 が広く知られるきっかけとなっている。
「 アナトミー・トレイン 」 とは、「 筋・筋膜経線 」と訳されるようで
筋を包む筋膜系が一種規則的なパターンを持って繋がり
身体では 「 数本のラインに別かれている 」 事が確認できるそうだ。
東西で繋がる、筋・筋膜系の連結路
( 左図 ) はアナトミートレインのもので
( 右図 ) は、東洋医学で 「 足太陽膀胱経筋 」 と呼ばれるラインです。
非常に共通点が多いですね!
両図のラインはほとんど姿勢関与に関る筋で構成されています。
また、経筋 の場合は、広背筋から胸隔へ回り込み鎖骨上窩を経て
胸鎖乳突筋にまでおよんでいる。
この筋の引きつりが、身体の前後方向だけでなく、胸 ~ 頚部に行くほど
回旋にも影響してくるという事です。
日本療術においては、古くは野口整体、有名どころでは操体法などが
体の連動に着目し 『 歪み 』 をどう回復させるか?
主張されてきたものの、その感覚的・経験的な概念は目に見えるものではありませんでした。
なので解剖学的観点から 「 筋連結 」 が認識されることに大きな意味がある。
すなわち、 ○○筋 ~ ○○筋 への連結したラインを
誰でも理解しやすいからだ。
こうした分かり易さ・手軽さというのは理解を深める切っ掛けにもなり
今後、運動療法系に大きな影響を与えることは間違いないと思います。
東洋医学 ( 鍼灸 ) においても、「 ※ 経筋 」 は度々掘り起こされていて
( ※ 東洋医学的なアナトミートレイン )
シンクロニシティ 「 意味のある偶然の一致 」 という言葉もありますが
今は東西問わず、筋連結が旬と思うのはおいらだけでしょうか?
UNITEで開催している 勉強会 でも 『 筋連結と体の連動操作 』 は
治療の重要なポイントですので、受講する方にイメージしてもらい易いよう
この概念をありがたく使わせて頂いてます。
めんどくさいから一緒にしちゃった図。
このように若干の違いはあれど、ほとんど一緒ですね!
これを使うと、筋の連結と連動を考えどこをどう調整したら良いか?
「 一種の目安として、イメージして貰い易い。 」
例えば、主訴が起立筋にある筋痛症候群なんかの場合
副次的に肩凝りもあって、腕が上がりづらいなんて人は多々いると思いますが
その場合、ふくらはぎの腓腹筋・ひらめ筋なんかを弛めると症状が緩和される事もある。
これって思いっきり経筋やアナトミートレイン。
このように罹患筋と、それに連なる筋連結を理解すれば
あとはどうやってその連動を回復させるかです。
そのための手技療法ですよね!
鍼灸だって運動器疾患には一緒の考え方だと思いますし
きっと昔の人はそのポイントをツボ ( 経穴 ) として捉えたのかなと・・・。
そして、いささか否定的にとられるかもしれませんが、運動器疾患に対して
なにかと経絡に ( 正経十二脈 ) こだわる方もいるようですが
何故それを補う形で「 経筋学説 」があるのに、わざわざ経絡に固執するのか?
おいらにはまだ良く解りません。
何故そう思うか?
東洋医学では、数千年前から発見されている 「 経筋 」。
次回は、「 経筋 」 について掘下げてみる予定です・・・
ps. ほねつぎ大学 さんというサイトでこちらのブログを掲載したいと
お話を頂きました。 この場を借りてお礼申し上げます。
後日談: " 何の断りもなく " パートナーブログから削除されました。 \(・o・)/!
大手って、やることが恐ろしいですな。
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