腰下肢痛勉強会 その4
昨今、どこもかしこもが
「 治療・スポーツ・ダイエットや美容に大腰筋 」
と、騒いでいる感がありますが
どうして、そんなに重要なのでしょうか?
おいらが大腰筋に最初触れたのは 「 北京堂 」 の浅野周先生の
大腰筋刺鍼がきっかけでした。
鍼での腰痛治療としての出会いでしたが、今では女性誌のダイエット特集にまで
大腰筋を扱った記事がみうけられます。
いわゆる インナーマッスルブーム で、治療院や整体院のHPで
こぞって大腰筋の重要性を取り上げたりしていますけど
その 「 働き 」 や、 「 どうやって治療に役立てるのか? 」
UNITE なりに考察してみました。
特に大腰筋の働きに関して、姿勢や、その運動特性など 「 身をもって実感して 」
施術に取り組んでいる人は意外と少ないと思います。
誰かから聞いた・本に書いてあった事だけでなく、自分の見識で考えてみる事が
工夫に繋がりますし、その過程で疑問に思ったことなどを
勉強会に参加頂いた皆さんとシェアしつつ、どう手技療法で活用するか? を
提案してみました。
途中モザイクかかってますがご容赦を。
おそらく、ぎっくり腰で一番厄介なのが
「 急性脱力型の腰痛 」 ではないでしょうか?
いわゆる腰くだけ状態をともなった症状ですが、これに対しどうやって手技療法で
アプローチするのか?
UNITE で手技を考える際に酷く困ったのが、このタイプの腰痛でした。
筋の過剰収縮による 「 筋筋膜性腰痛 」 などなら、単純に弛める方向で
良いのかと思いますが、脱力型となると “ 筋トーヌスの低下 " が考えられます。
開発途中では困ったあげく、やれカウンターストレインが急性腰痛に有効で
“ ソフトな手技 " と聞けばすぐさま試してみたりと
いろいろやってみたりしたのですが ・・・ が、いざ
「 脱力型の急性腰痛にも有効? 」 となると未だ効果の面で疑問があるし
解決策には至っていない。
また、このタイプに限らずある程度症状の酷い腰痛患者さんというのは
ベッドに横になる事すらできない事が多々ありますので
どうやってこの姿勢をとらせているのか? 自分達には難しいという実感があった。
皆さんは、どうやって対処しているのですか?
そこでこのタイプの腰痛には、いっそ弛めるという発想を捨て
現状ではサポートに徹する方法へ頭を切り替えることにしました。
ある反射点に強刺激を用いると
体幹に伸び上がる反射がおきます。
その特性を利用して、なんとか
立位を維持させる事が狙いです。
腰痛にもタイプがいろいろあると思いますが、晴れやか鍼灸整骨院からの
報告によると、タイプが適合すればかなりの確立でぎっくり腰に対処でき
そこから呼吸と介助動作を用いた手技を行うと、なんとか患者さんは
立っていられるようになりますとのこと。
ぎっくり腰患者さんの来院が多い晴れやかさんは
「 いつも冷や汗をかきながらやっていると 」 勉強会の時言ってました (笑
それには鑑別診断が欠かせませんし
また、このタイプはいろいろな腰痛が複合している場合も多く、立位になれるまでは
他の複合要素が判断しずらい所が厄介なところです。
その場しのぎと言ってしまえばそれまでですが、患者さんにとって立位を保てないのは
死活問題で、治療院側も " 何もしてくれなかった " と患者さんに言われたら終わり。
とくに腰痛患者さんは、何故かわざわざ痛い部分を使って動こうとするので( 確認作業?)
他の筋を使わせるように誘導し、痛みの出ずらい姿勢へと補強する。
そこを、さらしで固定します。 ( 柔軟性もあって安価だよ )
歩いて帰って頂くことができれば次に繋がる。
一発で治せりゃ理想だけど、次の治療へ希望を持って頂く事も必要ではと思います。
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