勉強会レポート その5

2016年4月9日

勉強会レポート その3

プレセミナーとして始めた  「 腰下肢痛の鑑別診断と治療法の習得 」
今回でレポートは終わりにします。

11回目にして、全ての施術方法を参加者と共有することができました。

疾患別講義とテスト法、それから各症状に対応する手技。
また差別化に向けて、患者さんに納得して頂く説明能力を養う事も狙いです。

その為に取り組んできたロールプレーイング。
用意した症状に対し、問診 ~ 鑑別 ~ 施術を受講者さんに行ってもらいます。

そのかいあってか、複雑な合併症状や尿管結石など ( かなりいじわるな症状 ) を除き
全員が同一の診断結果を得るまでに至った。

これって凄いことだと思います。

施術結果がどうか! これも勿論重要ですが、少なくとも患者さんにとっては
的外れな診断をされることが無くなる。

そしてなにより、診断が曖昧ではどんなに優れた手技テクニックも的外れ!
ここが相当な差別化になる部分だと企画を練ってきました。

また、時には患者さんを引っ張らない潔さも必要です。
なんだか判らずに施術されるのは、自分だったら嫌というか迷惑ですし

ごまかしや嘘つきは、結局自分の首をしめることになる。

しっかり患者さんに説明して同意を貰い、一生懸命施術することが
結果的にはリスク回避にも繋がります。

そうすれば例え効果が悪い時も、患者さんは大きな目で見てみてくれるかもしれません。

また症状の鑑別・施術方法が共通認識できると
各自が普段の臨床で得られるフィードバックを後で有効活用することができます。

どんな症状に対し、どんな施術をして、結果がどうだったか?

症状の見立てもバラバラ、治療方や流派もバラバラ ・・・ その人にしか出来ない技術。
これだとまとまった見解や建設的な作業はできません。

だから参加者全員で理解し、臨床結果から改善を重ね、更に皆さんと共有する。
そういう取り組みが、自分にとっても、メンバーにとっても、患者さんにとっても
良い循環。これが win.win.win の関係ではないでしょうか ・・・

治療者同士で共通言語を持つことが必要なのではと思っています。

今回新たに取り組んでみた 3つの事。

① 患者さんに協力して頂き、受講者さんに治療してもらう。
② 勤務されている先生は、自分で患者さんを見つけて対価を頂いて施術する。
③ 症例報告専用のカルテを作成し、臨床でどういう結果が出たか報告。

腰痛による歪み

① 患者さんに施術してみる! これ以上の練習はない。

腰痛患者さんがいたので協力して貰いました。
受講者さんも大変ですが、こっちだってドキドキ!  ハイリスクハイリターンですが
自信がなきゃこんなことやりません。 
結果含め満足して頂けた様子で正直ホットしました。

② 黙っていても患者さんがくるのは勤めている時だけ。

開業やフリーでやるなら営業能力も必要と思っての取り組み。
条件は家族以外に施術して “ 必ず対価を頂く事 "
これは、私も尊敬する先生から教えて頂いたことです。

受講者さんも頑張り、前に勤めていた会社を訪れ施術させて貰ってました。
対価は夕飯だそう ・・・ ( お金でなくても重要だと思います! )

人によっては嫌な課題と思われると心配したのですが、人脈を広げる事・対価を頂く重みに
気づけたと言ってくれた事が嬉しかった。

そして受講者さんに " 自発的行動変化 " が現れる・・・

この受講者さんは整形外科に勤務し、当たり前ですが診断は全て院長先生。
カルテを見て指示通りに施術する。

普通にやってたら鑑別診断は身につきません。
そこで将来の開業に備え、  整骨院めぐり  をはじめたそうです。

他所がどんな感じで症状を鑑別し、説明 ~ 施術するか体験し
感じたこと・意見を皆さんにシェアして頂きました。

③ 習った人がどういう結果を出すか? 

これがこの勉強会の趣旨です。 
個人的に最も重要ですがある意味死活問題で ・・・ 怖い。

少しづつデータが集まりだしてきたので2例紹介。

臨床報告カルテ
31歳 男性: 前屈時、腸骨稜上部に痛み

ケンプテスト両側とも陽性。
起立筋の筋筋膜性及びT12 / L1椎間関節腰痛と
思われる。
筋筋膜性腰痛 ( 起立筋 ) パターンと腰方形筋に
アプローチ。 術後ペインスケール 5 ⇒ 1

土木関係の方で次の日も仕事があるということで
テーピングを併用。次の日痛みが戻ることはそれほど
無く2回でほぼ症状は消失。

症例報告カルテ
78歳 女性: 前屈時、左腰部に痛み

ケンプテスト左陽性。
筋筋膜性及び椎間関節腰痛。

筋筋膜性腰痛に対する施術パターン。

施術中少し痛みを感じていたが、できる範囲で動いて
貰う。回旋ユニット ( 腹斜筋 ) へのアプローチあたりから
痛みがなくなってきた様子。
3日後再来院、同様の施術をした。 痛み消失。

2例とも同じような症例ですが、それだけ多い腰痛の症状。

その他 「 急性のギックリ腰 」 改善の報告もあり、参加頂いた方が結果を出している事。

ここが一番重要ではないでしょうか?
習っても使えない ・・・ そんな勉強会を沢山経験してきた方も多いと思います。

アンケートにありがたい言葉がありました。

勉強会アンケート

なんとか勉強会の趣旨はクリアできたと思います。

" 弟子はその師にまさらず

ちょっと失礼な書き方ですし、活用の仕方が違うかもしれませんが聖書に登場する言葉だそうです。

本当は、弟子がその師のようになれたら十分という意味合いらしい。

しかし、偉大な先生方・先人をリスペクトしつつも、それをどう超えるか!
試行錯誤するのが資格者急増世代には益々必要な事ですよね。

師匠が凄くても弟子が結果を出せないなら、それは師匠個人の能力と思ったほうが良い。

もっと誰でも自由に使いこなせるシステムが
施術の世界にあっても良いのでは?

コンピュータの世界にはオープンソースという概念があります。

おいらは横のつながりで、お互いにスキルアップできる環境を作りたい。
そう考えました。

UNITE は元々、相互扶助をテーマに活動をはじめたグループ。 

この勉強会を通じて色々な人や才能と出会い、活動を広げられたら幸いと思っています。

興味ある方! 参加をお待ちしております。

「 チャートで理解する腰下肢痛の鑑別診断と治療法 」