東洋医学での心・小腸の捉え方

2021年9月21日

臓象 心・小腸

心臓は生命活動の中心

脈管系のネットワークにより、全身に血液を供給させて過不足の無いように働く作用。

これを 「 心主血脈 」 と言います。
 
血脈のバランスが崩れると ・・・

● 顔面蒼白 ● 動悸息切れ ● 物忘れ ● 不眠 ● 脈波の異常

などの症状が!
 

ここで気になるのが、「 物忘れ 」 や 「 不眠 」です。

これは 「 意識・精神活動の管理 」 においても心臓が関っているとの解釈ですが

現代医学や中医学において、意識活動に携わるのは 「 脳 」だとされています。

しかし! 血液が供給されなければ、脳も活動できません。

だから 意識の大本は血( 心 ) にあると、東洋医学は考えた。
 
【 心は神( 意識 )を蔵す 】 奥の深い考察ですよね。

 
神志のバランスが崩れると ・・・

● 不眠 ● 睡眠中夢ばかりみる ● 物忘れが多い ● 精神錯乱 ● 意識障害

などの症状があらわれます。

 

舌は心の鏡 ⇒ 色艶で気血の状態を伺える。

舌の状態で血液の循環が良い状態にあるか? すなわち心臓、脈管の働きに
異常がないかを伺うことができます。

また、心臓神志の障害は " 言葉や味覚異常 “ となって反映されます。

バランスが崩れると ・・・

● 舌にデキモノ ● 舌の色艶に変化 ( 紅 ~ 紫 )

などの症状があらわれます。

 

顔 も、心 ( 神志 ) の状態を良く現している。

バランスが崩れると ・・・

● 顔色の変化 ( 赤・白・黒など ) ● 無気力 ● 目力 ● 無表情

このように、東洋医学では人の顔の色艶、表情、舌の状態を診て
体の状態を判断するための重要な材料としているのですね。

 

「 心臓 」と「 腎臓 」の深いかかわり!

心と腎は、互いのバランスを補完しあう深い関係にあり
心は陽(火)・ 腎は陰(水) という相反する性質を持っています。

なので心は腎(水)を温め、腎は心(火)を冷やし
どちらかに偏ってしまわないようお互いにバランスをとっています。

ひとつの臓腑は他の臓腑にも影響する 東洋医学らしい考え方ですね。

 

小腸の働き

胃が大雑把に消化した飲食物を受け取り、時間をかけて消化吸収して
栄養分の元とする。これを 「 受盛化物 」 と言います。

そして水分を吸収し、取り込んだ栄養と残った不要物( 濁 )を分け大腸に送る。
これを 「 泌別清濁 」 と言います。

小腸のバランスが崩れると

● 下痢 ● 尿が赤い ● お腹の張り

などのサインがあらわれます。

また、心は小腸と  " 経脈 “ でも連携するので、心熱が小腸の病変となって
現れることもあるのだとか!
 


 
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