Anarchy in the Oriental Medicine 4
『 専門学校の乱立 』により、もはや治療業界の激変は確定。
増やすだけ増やして、突然崩壊させる。 なんだかやり方が
バブル経済の構造とそっくりだな ・・・ そう疑問をもった。
こんなことをしていたら、騒がれ始めた健康保険や不正請求問題の
解決にならない事など国や業界も最初からわかっていたはずだ!
前回のあらすじは こちら
政策の矛盾に光を当てず、そこに 【 モラル 】 の問題を持ち込んだマスメディア。
モラル? ちょっとまて。
モラルまで教えられる専門学校ってありますか?
専門学校とは、高校を卒業してすぐの若者から50過ぎの年輩者まで
さまざまな人が入学してきます。
国家資格を取得する目的は一緒ですが、モチベーションだってバラバラ。
覚えが悪くてもなんとか頑張る年輩者から
何も考えず入学してきて、これから自分も被害者の1人となるというのに
怠惰なそぶりをみせる自覚がまだ欠如した人まで。
挨拶やコミュニケーションさえまともに取れない人もけっこういました。
結局この人達を中心に、学校は授業を進めざるを得ない。
なぜか? 国家試験合格率という体裁をきにするのが学校ですから。
モラルを求めるなら俄然、義務教育に目を向けるべきだろう。
「 平等! 波風を立てるな 」 それを美徳や道徳と教育されながら
「 開業率1%を切る競争社会 」 が業界の現実です。
道徳を社会主義に求めながら、競争という資本主義で弱肉強食の
世界を強要しているのが今の日本。
そんなモラルの欠如した? 生徒にあわせて専門教育が行われるのだ。
おそろしくレベルを低下させている。
解剖整理など絶対必要な基礎科目ですら、学校では満足に消化できないし
実技に関しても教員が臨床を踏んでいなかったりとハチャメチャな現状があります。
学費以外でお金と時間を使って、治療法の習得に躍起になった人以外は
卒業しても治療はできません。
ということは、専門学校教育では治療ができるようにはならないという事です。
そんな人材に東洋医学という看板を背負わせ、学校は世に輩出する。
こないだある鍼灸学校の3年生がインタビューに答えていた。
卒後の目的は何ですか?と ・・・
元気いっぱい 『 未病 』 を治していきたいと言っていた。
正直大丈夫かな? と思ってしまいました。
『 未病 』 とは、病気がまだ発現する前の状態。 それを未然に防ぐ
医家が最高とされ、治療家目線で言えば最高レベルの治療です。
ほんとにそう思っているのか?
3年生になって、ある程度臨床経験をさせてもらえば 「 未病 」 その言葉が
あまりにも巨大な格言であり、自分の実力と理想のギャップに気が付くはず。
業界のイメージを気にして放ったコメントとも受け取れなかった。
きっとこの人は本心からそう思っているのだ ・・・
こういう事を笑顔で言う治療者や教員・学生に限って、臨床はしたがらず
スピリチャル好きだったりする。
ましてモラルの話に戻れば、学校 ( 教育 ) とは生徒の資質を開花させること。
それがしいては業界の繁栄につながることだと思うのですが ・・・
しかし今の制度はどうであろうか ・・・ 学校は教員の為にあるところ。
まるで彼らの役割は、医療体系という枠組みで 「 社会的奴隷を生み出すこと 」
それでも学校は卒後自己責任とし、それが業界にどう影響を与え
跳ね返ってくるのか、危惧を全然していなかったように感じる。
これから資格者の最良の方法は 「 安い賃金で病院などに雇われること 」
それくらいしか選択の余地もなくなると思います。
実際、本業が整形外科なのに接骨院を経営する所もあるようですから。
これって安く労働力を確保し、儲けるためじゃないの?
安く雇うには、労働者に選択権をなくすことが一番です。
文句言わせず唯働かざるを得ない環境を作リ出すこと。
すなわち貧乏にさせる。
それには馬鹿を量産するのが賢いやりかたです。
就職先が整形外科や接骨院ですから。
そして酷いのは鍼灸のみの人。
大抵はどこに行ってもマッサージやスイッチマンで、鍼の上達など
望める訳がありません。
まさに東洋医学市場は奴隷生産工場です。
いっそのこと東洋医学の資格者は、西洋医学体系の病院・整形外科などでは
働かせてはいけないという法律を作ったらどうか?
もしそうなったら失業者だらけですよきっと。
でもそれと同じような状況を自ら作り出している。
「 凡人は馬鹿からも学べるが、馬鹿は凡人からさえ学べない 」
自分の身を置く業界を、もっと大きな視点から診る必要がある事に
改めて気がつきました。
怠惰な教育システムが自分たちに跳ね返ってくる日は近い。
次回 ・・・ 『 東洋医学は医療なのか? 』 に続く
『 無秩序な東洋医学 』
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