腰下肢痛勉強会 その12 (前編)
いよいよ第2期も最終日を迎えました。
参加頂いた先生方が、腰下肢痛に対して
どう判断し、アプローチするようになったのだろうか?
最終日はプレゼン形式で、腰痛患者さんへ実際に行った施術や
自分だったらこうする! という施術プランを披露して頂く展開に!
その結果から得られたポイントを、お裾分けしたいと思います。
ケース1 【 スキルアップ 】
腰痛で前屈制限のある患者さんへの施術
床に置いてあるものを取る時に屈むと痛いので、体を真横に移動して
上体を起こしたまま膝を曲げるとの事。
彼の見立てでは、ハムストリングスの緊張。
それを解除すれば症状が緩和するのではないかと考えた。
うつ伏せで触診を兼ねて殿部~大腿にマッサージを施し
次に大腿四頭筋からの1a抑制を狙った施術
( CR / HR )。
仰向けにして、ハムストリングスへⅠb抑制。
最後に両股関節屈曲位から腹筋を使わせるように
脚を伸展させる施術 ( CR / HR )。
職場の環境で、時間が許されず3手にしましたと。
それでも結果には満足してくれたとの事。
経験ある方から見れば、たいしたことないと
思うかもしれません。
でもこの方、今まで他のセミナーや勉強会に
一度も参加したことがない受講者さんでした!
正確に言えば、この勉強会へ二度目の参加。
写真や動画撮影のお手伝いをして貰らってました。
その傍ら、講義や技術をよく見聞きしていたのでしょう。
昔の自分なんて、右も左もわからず色々な勉強会を
さまよっていただけで、その当時と比べると上手にスキルアップができていると思います。
あなたは何故そう診断し、どのような理論と方法を用いて、問題を解決するか?
これが勉強会の趣旨や目的で、受講者さんと共有したかったこと。
ですから、学んで頂いた診断スキルと理論を活用し
且つ、臨機応変に施術を組み立てられた事を確認できたことは主催する側としても大収穫です。
ケース2 【 プランニングの難しさ 】
この受講者さんは姿勢変化という難しいテーマにチャレンジでした。
ただ、検証の仕方が曖昧となってしまい、結果に対してひたすら
手技を重ねるようになってしまった。
おいらにも同じような経験があります。
" まだここが痛い " なんて言われると、ついつい手技を重ねてしまった事が・・・
そんな経験ってないですかね?
ゴールを設定するのも大事です。
まずは、どこを対象にどの手技を行えば、どう変化がでるか?
点と点が結ばれていないと、身体のバランス分析と姿勢変化は難しい。
あえて辛口な評価なら、プランとゴール設定が曖昧でした。
でも、失敗は成功の母だっけ?
全身調整や姿勢変化って超ハイレベルなチャレンジですから
失敗は恥じること無く、そこから気がついた事を宝としたいですね。
ケース3 【 経験とアイデア 】
また、開業されている先生からは " こうしたらもっと有効じゃない? “ と
筋の連動を損なわない手法を、皆さんにシェアして頂きました。
ちょっとしたことなんですが、やりかた一つで効果が全く変わる!
世間では、奥義と言っても良いくらい価値があるもので
気がつかない人も多く、また丁寧に教えてくれたりもしないと思います。
こういうのをノウハウと言うのでしょうかね。
インスパイアされて、さっそく同じような操作を行う
手技にこの手法取り入れさせて頂きました。
この手法を披露してくれた先生の院名にちなんで
" 風はやメソッド " と命名。
色々技術交換できるのも勉強会の醍醐味ですね!
長くなってきたので、後編に続きます。
良かったらクリックお願いします♪
ディスカッション
コメント一覧
柔道整復師2年目で勉強について検索しているところ、このブログ見つけ拝見しました。
ルーチン化された手技ではなく、判別をどうすればよいかいつも感じています。
特に痛みなどがとりきれなかった患者様に対して逃げ出したい感じがあります。
私は愛知県で働いているのですが、今はこのセミナーなどは行っていないのでしょうか。
特にチャートによる思考の組み立てがとても気になっています。
大井先生 拝見して頂きまたコメントありがとうございます。
>痛みなどがとりきれなかった患者様に対して逃げ出したい感じがあります。
とても良く心情がわかります。僕もそうでしたし施術後ベッドから自力で立てなくなっちゃう状態など
何度も冷や汗をかいてきました。 今は時間がとれずセミナーはお休み中です。
腰下肢痛だけでもかなりの分類がありますし、先生が感じられている様に
症状を分類できる生理学的な仮説と・それに基づいて手技やアプローチをするのが大切だと思います。
判別するには色々な症状やら疾患名(バスケットネーム含む)をまず知る事が大切で
そうしないと判別材料として施術者が対応できないのが当たり前なんです。
例えば腰痛だって、どんな痛み・体動でおこるかによってアプローチのポイント
施術方法が違ってあたりまえでしょうし、まずはひとつずつでも良いので患者さんの症状を聞き出し
動態テストを行なって、どこに要因があるか? それを生理学(神経・筋学)などと結びつけて
仮説を立てられるようにお勉強していくのがオススメではないかと思います。
がんばって下さい!