心の傷と体の痛みは、脳内では同じ痛み

2021年12月21日

別れた相手を思う時の脳の活動は、コーヒーの熱さを手に感じるときのそれと同じであった。
 

現代医学で fMRI を使って分析すると、こういう結果がでるそうです。

これは、脳が心理的な痛みと身体的な痛みを区別していないことを意味していて
「 張り裂けそうな痛み 」 といった表現は、決して比喩ではないとの事。

また、過去にトラウマを受けている人が、"痛みに敏感" になることがあって

「 線維筋痛症 」 を発症しやすい傾向があるとされています。
 

この発見は、身体的な痛みと心理的な痛みの関係を解明する上で
非常に大切であるとの記事でした。

反復する痛み刺激で痛みに敏感になる機序は、神経の wind-up 現象が有名です。

これは繰り返し刺激により脊髄ニューロンの反応性が次第に増大する現象で
通常痛みを感じないレベルの刺激でも、連続的に刺激が持続すると

中枢の感度( 脳や脊髄が受け取る情報量とそれに対する応答 )が増大し
僅かな入力刺激でも痛みを感じるようになるというもの。

トラウマなどの精神的苦痛は、この中枢性痛覚過敏を引き起こしている可能性があり
それが繊維筋痛症に関わっているのではと注目されています。
 


 

こうした見解は広く知られるようになり、なるほどと思うのですが
繊維筋痛症に関しては、ちょっと気になることが・・・

メカニズムも興味はありますが、気になっているのは「 投薬 」 の関与です。

線維筋痛症は、全身に激しい痛みが生じる病気で原因は 「不明」。

“ 通常の医師 " が行なう血液検査では異常が現れないとされ
CTスキャン、MRIを検査しても異常がなく、この病気の診断方法は今の所なく
治療法も確立されていない。

故に自律神経失調症、うつ病などと誤診されるケースも多いそうです。
 

随分前になるが、マイミクの薬剤師&鍼灸師で漢方薬局を経営されている方が
線維筋痛症には 「横紋筋融解症」 との関わりもあるのではないか?

と、非常に鋭いツッコミをされていたことを思い出した。
 

痛みに関する投薬では、ステロイド、非ステロイド性消炎鎮痛剤に加え
精神安定剤、またお年寄りにはコレステロール降下剤 ( 主にスタチン系 )を
処方されている場合もあると思います。

そして精神安定剤やスタチン系降下剤の副作用には、横紋筋融解症がある。

横紋筋融解症

症状は、骨格筋が壊死を起こし筋細胞中の成分が血液中に浸出。
筋肉が障害されて筋肉痛や脱力感等の症状があらわれ
次第に疼痛や麻痺・筋力減退・赤褐色尿などの症状が発現するとされている。
重症の場合は、多量のミオグロビンによって腎臓の尿細管細胞を傷害され
急性腎不全症状 ( 乏尿、浮腫、呼吸困難、高K血症、アシドーシス等 )
 
wikipedia より。

この記事を読んで頂いたお医者さまや薬剤師は

「 何を言ってるんだ、この馬鹿が! 」
「 そんなのCPK上昇ですぐわかるじゃないか!! 」

と即答された方もいると思われます。
 

しかしどうも発症してもCPK上昇が必ず認められる訳ではないようですし
文献にも急性ないし重篤な横紋筋融解症の事を書いてあるケースはあるが

初期段階では血液検査をパスしてしまうのではないかという話もちらほら・・・
 

原因不明で誤診の可能性もある繊維筋痛症。
精神安定剤などの投薬があっても不思議でもなんでもありません。 

「 繊維筋痛症には、投薬も関係してるのでは? 」

なんてことを書くと、このブログが圧殺されてしまうかもしれませんね!

鍼灸師なりの切り口として、記事にしてみました。
 


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