末端鍼灸師の気になる症候群 「 活元運動 2 」

2019年10月20日

活元運動 1 の続きです。

「 活元運動 」を紐解くには「 錐体外路系 」 の理解が欠かせません。

錐体外路系とは、縁の下の力持ちのような働きや仕組みの事で

「 無意識の運動調整 」に関わっているとされています。
 

例えば 「 立っている 」 という姿勢制御では、足の筋肉に力を入れようなんて

意識せずとも調整されていますよね!

生理学では、随意運動( 意識的な運動 )は、 錐体路系
不随意運動( 無意識的運動 )は、 錐体外路系 … と大まかに分類されているので

意識と無意識って、それぞれ独立したものという感じがしますが、意識的な
( 随意 )運動を行っている裏には、必ず無意識の不随意運動が付随しており

又、それらをモニターしている 深部感覚 を介した フィードバック があってこそです。

フィードバックは、 ガンマループを参考 に
 

活元運動って何だろう?  何故起こるの?

活元運動をまだ知らない。もしくはなんだろう?
と、お悩みの方もいるかも知れません。

諸説いろいろとありますが、昔と比べたら情報の得かたも随分変わってきました。
ネットで探ると、体験者の情報はけっこうある。

そして最近は、動画までUPされている! これには驚いた。   

どうやら理屈抜きに 「 活元運動 」 らしき現象を体験している人は多い …
もしそうならば、尚更興味深い事象ではないだろうか。

独断と偏見で選ぶ、活元運動動画のまとめ。

扱う話題がマニアック過ぎて、誰がこんな記事を読むのか不安になってきましたが

「 何だか不思議な動きがと … 」心配なあなたや

手技療法に携わる方に見てもらえればと思います。

特に手技療法に携わる方は、これらの動作を観ていかが思っただろうか? …

手技療法の " ヒント " だらけに思えるのだが …
 

というより、これらの動きが手技テクニックの原型となっていると
考えたほうが良いかもしれません。

勿論、施術には色々な考え方や、それに付随する独自のテクニック?
又もっと霊的な問題だとか、高尚なご意見・反論もあるでしょうけど

治療の "  " の字も知らない患者さんの身体が

「 自己修復 」 の方法を知っている様に思えてなりません。
 

「 自然治癒力 」と言うより、「 潜在能力 」と表現した方がしっくりきます。
 

であるから故に、自分の意志とは違う 「 何か 」 に 「 衝き動かされた 」 
「 取り憑かれた 」 なんてスピリチャルな解釈をする人もいるようですが

以前取り上げた 「 意識は何故あるか? 」 について書かれた
前野隆司さんの「 受動意識仮説 」を読むと

これは 心の哲学における二元論 と 一元論 の解釈の違いではないか?
と思うようになった。
 

「 東洋医学 ( 中医学 )」とは、本来 【 唯物主義自然観 】 のはずだが
本人が自覚しているか否かは別として、鍼灸師さんなどでも

( 意識または霊 )と は別 …

そう思われている「 二元論 」「 唯心論 」な方は多い気がする。
 

特に

世間で抱かれている東洋医学のイメージは

一般的に 「 二元論 」 で認知されているのかもしれない。
 

まー めんどくさい話はいいですけど、活元運動が発動している状態というのは

「 体は無意識に委ねていそうで、意識はあり 」又は

「 意識を無意識に委ねたような 」 そんな " 矛盾 " した感覚です。
 

現れる動作も多様で、はたからみたら変ですしちょっとタブーな雰囲気。 (;゚Д゚)!  
しかし、そういう所に秘密は隠れている。
 

このような動作は何故? 「 発動 」 するのか …

ここが一番興味深いところですが

錐体外路系の賦活は
筋紡錘の感度調整の最適化を促し、それが筋緊張と弛緩の連鎖を誘発
するので動きたくなる!

皆が好きな 歪み という表現を用いれば、その人特有の体の癖を
解きほぐすような動作が現れます。

寝相などの動作も、体が要求する無意識からの反応ですし 
それが覚醒した状態で起こせる方法と思えば、何も不思議ではない。… 

と、推測できる。
 

えー 推測! Σ(゚д゚lll)  ですか?

そうです。だって、【 活元運動 】 が解明された 本なんて
見たことも聞いたこともないし、だからブログで取り上げています!
 

ちょっと評論家みたいな感じですが、評論家は自分では

「 何も生み出さない唯の消費者 」であり、一般向けに
「 活元運動の誘導方法 」 まで説明していた野口さんは本当に凄いなと …

だからこそ、せっかく 錐体外路系という当時の言葉で、手がかりを作って
くれたのですから何故、誰も発展させようとしないのか?
 

この辺が研究機関があるんだか、ないのだか? 業界が興味を示さないのか
よくわかりませんけど、興味深いのは

意図的に 「 呼吸に伴う動作 」と、筋緊張の兼ね合いを反対になるように誘導している事で

「 図は活元指導の会 HP から

こうした動きは、フェルデンクライスにも含まれているし
これは手技を開発する上でとっても参考になった。

オラも TRANSMIT WAVE の手技をてがけながら、色々と試して
いますけど、今後の課題は共有を容易に且つ再現可能なようにしていくことです。

それにはもっと見識を広めないと・・・

根本の問いとなる、「 何故発動するか? 」 は、体験してしまえば
ピンとくるものだが、専門用語的な言葉で説明しようと思うと

確かにめんどくさい事象なのだと思います
 


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