腕組みすると痛みが緩和?

2019年10月9日

腕を組むと脳の機能が混乱し、痛みが緩和する。
そんな効果が期待できることが、学術誌 「 Pain 」に掲載された

 

さてその仕組みは、腕を交差させると体と外部空間を司る脳内の2つの場所で
互いの情報が相反することにあるようです。

「 日常生活ではたいてい、左側にあるものは左手で、右側にあるものは右手で触る 」
その結果体の右側および右側の空間を担当する部分は、それぞれ通常同時に活性化されて

痛みの処理も非常に効率良く行われているらしい。

ところが腕を交差すると、脳内では同時に活性化されずに
痛みなどの刺激が弱く感知されるそうです。

情報処理が複雑になるからでしょうか? ・・・
 

研究では参加者8人に対し、レーザーを用いて体に触れることなく
手に刺すような痛みを与え、腕組みをしたときとそうでないときを比較。

参加者自身が痛みの強さを評価したほか、脳波検査で脳の反応も測定されたそうです。

こうしたちょっとしたトリックのような脳科学から、痛みと情動( 心 )の関わりは
まだまだブラックボックスが多く、ある種哲学的ですらあります。

所詮、苦痛と快楽の狭間を右往左往し、なんとか幸を見出そうとするのが
人の性なのかもしれませんね。
 

【 心頭滅却すれば火も亦た涼し 】 妙に的を得た格言です。

それでもいざ治療となると、鎮痛剤の使えない施術家はそれに変わる方法として
鍼灸や手技療法を習い、ある種東洋医学的スタンスとして施術を行いながら

ニーズとしての除痛に悩むことになりがちですが

本来の東洋医学的観点からは、自ら 「 体育 」 としての健康観というか
セルフヒーリングとしての価値観も提示しながら、新たなニーズを
開拓する必要もある ・・・。

「 治療という観点は、病を治すことよりも人間本来の力を導き出すこと 」

いつか声を大にしてこんな事を言ってみたいものです。
 


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