野口晴哉の究極と、至高のフェルデンクライス その4

野口晴哉の究極と、至高のフェルデンクライス


活元運動と思われるものに、睡眠中の 「 寝返り 」 があります。

子供って遊んで動き回る為でしょうか? 寝ると頻繁に寝返りをうちますよね。
そもそも寝返りって何のために行っているのでしょうか?

これも身体のバランスを修正する働きだと思うのです。

また、活元運動は 「 運動機能の学習過程 」 にも関わっているように
最近は思えてきまして、こうして その4 まで連載してきました。


これまでの経緯はこちら   ① その1  ② その2  ③ その3


はたして活元運動とは何だろうか?

思うにコンピュータには最適化機能 ( defragmentation ) がありますが
身体には 【 大脳 - 運動路 - 筋 - 深部感覚 】 のフィードバックがありまして

活元運動は、このフィードバック機能を修正し最適化しているのではないか?
 

前回は、バリスムなどの不随意運動が西洋医学では ” 大脳基底核の障害 ” と
されるものの、活元運動との類似性が気になってブログで投げてみた。


脳は感覚器官のあらゆる情報を統合して、筋肉へ指令を届けていますが
その情報を 「 運動 」 として出力するのは、筋肉です。

そこには実に様々なドラマがある。


筋肉と言えば、最近はマッチョでも美しくないと女子から途端に評判が
悪くなりますが、筋肉は無駄のないシンプルな構造故に

自身で伸縮したりする事はできません。


その筋肉へ情報を伝えるルートは 【 運動路 】 と呼ばれます。





理学療法士さんの解説にあるよう、運動路は複数あるのですが
大まかに延髄の錐体交差を通るか否かで、錐体路と錐体外路系に分別されます。


少々古い考えですが、錐体路は意識的な ( 随意 ) 動作に関わり
錐体外路系は無意識的な ( 不随意 ) 動作に関わっているとされ

野口晴哉さん ( 1911~1976 ) は活元運動を、錐体外路系によるものと考えて
大脳活動と筋紡錘の働きに着目した。


筋紡錘って何だろうという方は、こちらをご覧下さい。





映像が凝ってますね!

動画は、伸張反射を説明されたものですが、筋紡錘 ( 錐内筋 ) は
筋肉 ( 錐外筋 ) を 監視するセンサー と言われています。


うたた寝して、頭が ” ガクっ ” と引き戻された経験ってありませんか?

これも伸張反射の働きで、一種の安全装置!
頭を支えていた筋肉が脱力して過伸展すると、損傷してしまうので

【 筋紡錘 → Ⅰa → 脊髄 → α → 筋の収縮 】 とオートマチックに反応します。


また反射に運動路が関与しないのは、一刻の猶を争うからで
上位中枢の脳に指示を仰いでいたら手遅れになるからと言われています。

どの組織でも自分で判断して動ける人材が必要とされていますよね ♪
はたしてそういう理由なのかはさておき


筋紡錘


こうした固有受容器反射のメカニズムには、Ⅰa介在ニューロンの他
抑制性ニューロンを介した、相反抑制 / Golgi腱器官のⅠb抑制
求心性のⅡ群繊維からの入力と多々あるのですが


ここでは筋肉を自在に動かす仕組みに着目しましょう。


先程の伸張反射のメカニズムに、運動路からの入力が加わってはじめて
筋肉を自由にコントロールできるようになります。


図をクリックするとアニメーションがみられますよ!





※ 【 γループ / γバイアス ( 偏り ) / α-γ連環 】 
様々な名称で呼ばれています。 


さてメカニズムですが、伸張反射だけでは、伸ばされた筋肉が元の長さに
戻ると完結してしまいますが、思い通りに動かす為には

γ運動ニューロン系の収縮コントロールが必要になってきます。


アニメーションでは簡略化されていますが、大脳からの指示には
【 錐体路 】 【 錐体外路系 】 と大雑把に2系統あり


運動路と固有受容器反射



錐体路 → α運動ニューロン → 筋肉
錐体外路系 → γ運動ニューロン → 筋紡錘


これは筋肉が収縮した際に 「 筋紡錘 」 が弛まないよう、感度を保つ為と言われており
そのおかげで筋肉は持続的に収縮したり、ある一定の長さや角度まで
コントロールすることができる仕組みです。

人体って良くできてますよね~

しかし、説明がちょっと解りずらかったかもしれませんね。

まあ、詳細は勉強会でするとして・・・

コンピューターに例えたら OS 【 Operating System 】 みたいな感じで
大脳皮質により意図的な随意運動を実行するには、バックグランドで機能している
プログラムが必要ってことなのですが

姿勢の協調には固有受容器反射を介したフィードバックが欠かせませんし
何かをしようとさえ思えば、あとは勝手に動作として処理される。

わざわざ筋肉を動かそうなんて思わないですから!


♫ It’s automatic なんです。


 


生理学だと、このプログラムには大脳皮質や小脳との相互作用を
下位の運動中枢 ( 脳幹 ) へ投射する 【 大脳基底核 】( 神経核の集まり ) の
関与が大きいとされる事から

バリスムなどの不随意運動を起こす根拠になっているようですが

但し! 健常である場合( 障害がない ) の運動調節には、どのように大脳基底核が
関わっているかはまだ完全には解明されていないっぽい。

勿論、こうした障害による不随意運動もあると思いますが
全部がそうとは言い切れないのでは? 

とは言え、末端鍼灸師が自分で検証する術など持ってはいません。  ((;´Д`)

そこでなんとか生理学的に説明できたらと思って書いてみてるのですが
ネットで調べても教科書丸写し的なものが多く、本人の考察したものは稀です。

私の考察には天邪鬼な部分もあると思いますので
興味ある方はご自分で突き詰めて下さいね。


活元運動のムズムズと体を動かしたくなる衝動とは何か?



バックグランドで機能している錐体外路系のフィードバックの最適化


だと思います。


筋肉って収縮する事も大事ですが、息抜きも必要ですし

まして骨格筋は便宜上 ” 随意筋 ” として分類されますが
意のまま筋肉を動かせるなら、本来肩こりなどは起きないはず。

長くなるので省きましたが、これには相反抑制を介した拮抗筋とのバランスや
交感神経からの筋紡錘支配 ( 交感神経バイアス ) でγループが亢進する事も
関係してきます。

交感神経bias

活元運動のムズムズと体を動かしたくなる衝動や、歪みを修正していると
思われる動作の連鎖反応って、緊張や凝りや歪みによって抑圧されていた

筋紡錘などの固有受容器反射のフィードバックを修正しようとして
起こっているのではないのだろうか?


だから無意識下に近い睡眠時やリラックスした状態で活元運動モードは
起こるのだと思います。

希望的観測になってしまいますが、人体にそんな機能が備わっていても良い。


また、徒手療法の中には、筋骨格系の凝りや歪みに筋紡錘など固有受容器反射が
関わっていると考えるものもあり、UNITEで取り組んでいる手技もこのメカニズムに
法ったものがある。

固有受容器反射の考察途中で、以前から活元運動が気になっていた事もあり

おそらく施術の最終的な目的とは

“ 錐体外路系のフィードバックを相手から引き出す行為 ” だろうと

手技システムに TANSMIT WAVE という名をつけた。


野口晴哉さんは晩年、治療という行為すら捨ててしまったそうですが

フェルデンクライスは気づきを得ながらのレッスンとも言えますし
活元運動は 「 気づきを得た人 」 が自分で行う運動とも言えます。

総じて思うには、本人が自覚的に取り組む療法は効果の高いものが多い。


しかし多くの方は身体に無関心な故、凝りや歪みを生じて治療を受ける
という発想ですので、症状の改善と気づきを得る導入としても

こうした手技を用いて身体に揺さぶりをかけるのは一つの方法となります。

現場では患者さんの訴えや必要性に切迫されて、即時的に凝りや痛みを緩和させる
方法も必要ですが、どういったフィードバックを引き起こそうかと模索してみると

“ 自然治癒力を引き出す? ” って事かみえてくるかもしれませんよ。


【 身体の歪みは感覚の歪みを引き起こし、感覚の歪みはやがて欲求の歪みに繋がる 】

by 野口晴哉 


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あとがき

UNITE勉強会学生時代は、錐体路などの運動路に関して
理解が難しく悩みまくった!と一緒に飲むと盛り上がる
先生がいます。

鍼灸専門学校の教科書だと申し訳ない程度の解説で
苦労すると思います。
たぶん教員があんまり理解していないのかと・・・
 
こういう縁あって一緒に運動路と筋緊張の仕組みを
調べUNITEの手技に取り組むようになった。
ここで詳細に説明できなかった事は 勉強会 で
共有していますので興味ある方は!

不随意運動が気になるのは、わたしが酒呑みでたまにプルプルするのが
気になるからでしょうかね?  ヾ( ゚∀゚)ノ゙


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